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健康食品・サプリメントとは?
2020/07/01
健康食品・サプリメントってなに?
近年、多くの方が健康食品・サプリメントを利用しています。東京都が2016年に実施した健康食品の摂取に係る調査結果報告書によると、18歳〜74歳までの約6,000名の男女のうち、66.4%が直近一年間に健康食品を利用していたという結果でした。
出典:東京都福祉保健局「都民を対象とした「健康食品」の摂取に係る調査結果報告書」
アメリカでは、サプリメントは「食事の(dietary)」 「不足を補うもの(supplements)」の意味で、「dietary supplements(ダイエタリーサプリメント)」と呼ばれています。
1990年ごろから、日本でも「健康食品」「サプリメント」という用語が普及され、テレビ番組や広告などの影響もあり、使用者が増えてきました。
「健康食品」「サプリメント」という用語はほとんどの人が知っていますが、その用語には、実は法律的な定義はありません。
そのため、「栄養補助食品」「健康補助食品」など、さまざまな呼び方があります。
健康食品・サプリメントは「食品」に分類にされます。
「薬」「医薬品(医薬部外品を含む)」としてよいのは、有効性や安全性を確保するために承認・許可を受けたもののみです。
「薬」「医薬品(医薬部外品を含む)」は、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)により、効能効果、服用方法、用法・用量など明確に表示する義務があります。
「食品」である健康食品・サプリメントは「~に効く」などの効能効果を表示することができません。
そんな中、「お腹の調子を整えます」「脂肪の吸収をおだやかにします」など、特定の保健の目的が期待できる「機能性」を、表示することができる食品が登場しました。
それが、「保健機能食品」です。
「保健機能食品」は、「特定保健用食品(特保:トクホ)」「栄養機能食品」「機能性表示食品」の3つに分類されます。
「トクホ」と「機能性表示食品」の違い
ここでは、機能性が表示できる保健機能食品の中で区別が難しい「特定保健用食品(特保:トクホ)」と「機能性表示食品」の違いについてご紹介します。
通称「特保」「トクホ」と呼ばれる「特定保健用食品」は、1991年(平成3年)に法制化されました。
当初は医薬品と区別をするため、明らかな食品の形態をしていることが「特定保健用食品」の必須要件とされていました。
皆さんも「トクホ」の商品で頭に浮かぶのは、ヨーグルト、飲料、ガム、油、マヨネーズなどの食品ではないでしょうか。
特定保健用食品は、健康の維持増進に役立つことが科学的根拠に基づいて認められ、表示されている安全性や効果については国による審査を行い、食品ごとに消費者庁長官が許可を出しています。「コレステロールの吸収を抑える」などの表示や、コマーシャルで「特定保健用食品」であると謳うことが許可されています。目印になるトクホマークもついているので、わかりやすいですね。
一方、「機能性表示食品」は、2015年(平成27年)にスタートした新しい制度です。
出典:消費者庁「機能性表示食品について」
「機能性表示食品」の制度を導入したのは、機能性をわかりやすく表示した商品を増やして、消費者が正しい情報をもとに商品を選択できるようにするためです。
機能性表示食品は、国の定めるルールに基づいて事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などの必要な事項を、販売前に消費者庁長官に届け出ることで、機能性を表示することができるようになる制度です。
トクホと異なり国が審査を行わないため、事業者は自らの責任において、科学的根拠を基に適正な表示を行う必要があります。届け出内容は消費者庁のホームページで公開され、誰でも確認することができます。情報を開示した上で、最終的な判断は消費者に委ねているのが「機能性表示食品」です。
ちなみに「栄養機能食品」とは、特定の栄養成分の補給を目的とした食品で、栄養成分の機能を表示するものをいいます。1日当たりの摂取目安量に含まれる栄養成分量が定められた数値の範囲内にある必要があります。また、栄養成分の機能だけでなく注意喚起表示なども記載する必要があります。
出典:消費者庁「食品表示基準における栄養機能食品とは」
まず、気を付けたいのはバランスのよい食事
健康食品・サプリメントを利用する人が増え、いつでも手に入れることできるようになりましたが、私たちの体は日々の食事によってつくられ、また食事を日々のエネルギーの糧にしています。
健康を維持するための基本は、バランスのとれた食生活、適度な運動、十分な休養の3つです。
ここでは、バランスのとれた食生活についてご紹介します。
人間にとって必要な栄養素は、炭水化物(糖質)、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルです。この5種類を「五大栄養素」といいます。
出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維」
最近では、整腸作用などの働きが注目され、食物繊維を加えて第6の栄養素とすることもあります。
アメリカの生化学者ロジャー・ウィリアムス博士は、生命を維持するために必要な栄養素を「生命の鎖」と名付けました。
例えると、どこかに弱いところがあるネックレスは、切れやすくなりますよね。栄養素も同じで、どれか一つの栄養素が不足すると、鎖が切れてしまい、個々の栄養素が十分に生かせなくなります。
特に仕事などで忙しい方は、どうしても外食の機会が多くなり、栄養バランスが崩れてしまいがちです。外食の際は、できるだけ野菜を摂るようにしたいです。
食材は、季節によって栄養価が違い、旬の時季のほうが栄養価が高くなります。
出典:中村丁次(監)「栄養の基本がわかる図解事典」成美堂出版,「ビジュアル食品成分表」
例えば、冬が旬のホウレンソウ100gあたりのビタミンC含有量は、冬採りは60mg、夏採りは20mg、夏が旬のトマトのビタミンCは、7月は18mg、1月は9mgと、大きな差があります。
旬の野菜を食べることでより多くのビタミンを摂ることができます。そして旬の野菜は大量に収穫できるので、安価なのもうれしいですね。魚や海藻類にはミネラルも多く含まれていますので、不足しがちな分を補うためにもできるだけ意識して摂るようにしたいですね。
健康食品・サプリメントの選び方
バランスのとれた食生活を意識したうえで、自分に必要な健康食品・サプリメントを選ぶようにしたいです。サプリメントは、日々の「食事の不足を補う」ものですから、安心して続けられる品質であることが大切です。
品質はしっかりしているものなのか、安心して摂ることができる健康食品・サプリメントなのかを確認するために、商品パッケージはじっくり見ましょう。
“成分名”、“成分の含有量”、“原材料”、“使用期限”、“製造・販売元の電話番号”、これらの記載が全て記載されている商品を選びましょう。“お問い合わせ相談窓口”の電話番号の有無なども合わせて確認すると良いでしょう。また、海外のサプリメントでも、日本での問い合わせ電話番号があれば、何かあった時に電話することができるので安心です。
摂取するときは、表示されている1日の目安量は必ず確認し、目安量を守るようにして下さい。
インターネットで健康食品・サプリメントを注文する場合は、サイト上に上記の記載がされているか、詳細情報を十分チェックしましょう。
含有されている成分名や成分量に不明な点がある場合は、お問い合わせや相談窓口などに聞いてみることも必要です。
先ほどご紹介した、「特定保健用食品」や「機能性表示食品」の商品に記載されている“機能性表示”なども参考にしてみてください。
健康食品・サプリメントは、“食品”という扱いになるものではありますが、薬との飲み合わせに注意が必要な場合もあります。薬を服用されている方は、自己判断せずに、かかりつけの医師や薬剤師に相談すると良いでしょう。
健康食品・サプリメントの形状と特徴
健康食品・サプリメントにはさまざまな成分のものがあり、形状も多様です。飲みやすいもの、持ち運びしやすいものなど、生活スタイルや予算によって、適切な形状の健康食品・サプリメントを選ぶとよいでしょう。
健康食品・サプリメントの形状のうち、主なものは以下の6種類です。
- 粒状タイプ
- 粉末タイプ
- 顆粒タイプ
- ハードカプセルタイプ
- ソフトカプセルタイプ
- ドリンクタイプ
それぞれの一般的な特徴を見ていきましょう。
粒状タイプ
粉末や顆粒を小さく固めて飲みやすくした、一番オーソドックスな健康食品・サプリメントです。製造過程でコーティングされているため、独特な味やにおいが気になりづらいという特徴があります。なかでも粒状タイプは小さいため、持ち運びや保管にも便利です。
粉末タイプ
粉末タイプは、素材を細かく砕いたもので、香りや味にクセのない成分が適しています。飲料や汁物に混ぜて飲める商品などがあります。
顆粒タイプ
粉末を固めたものなので、粉末のように飛び散る心配がなく、取り扱いやすいという特徴があります。アルミで個包装してある商品であれば、外出先などでも飲みやすいでしょう。
ハードカプセルタイプ
カプセルの中に顆粒や粉末を入れたものです。カプセルに保護されているので、成分の品質を維持しやすいのが特徴です。飛散しやすい粉末を入れるのに適しています。
ソフトカプセルタイプ
粉末や液体を混ぜたものに、ゼラチンやでんぷんなどを皮膜として包んだものです。原料をオイル状に加工するため、酸化や劣化が少なく安定しています。また、脂溶性(水に溶けにくく脂に溶けやすい)成分の加工に適しています。
ドリンクタイプ
健康食品・サプリメントの成分と水分を混ぜて、ドリンクとして飲みやすくしたものです。ドリンクタイプの多くは、味やにおいが苦手な方でも飲めるように、甘味などの味付けがされており、飲みやすい特徴を持っています。
健康食品・サプリメントの位置づけや選び方をご紹介しました。よく使用している健康食品・サプリメントが手元にあるようでしたら、あらためてパッケージをよく見て、注意書きなども確認しておくとよいでしょう。食生活や生活スタイルは、年々変化していくもの。現在のご自身のライフスタイルに合ったサプリメントを探してみるのがおすすめです。