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体脂肪とは?皮下脂肪と内臓脂肪の違いや増加の原因を徹底解説
2023/03/13
体脂肪とは?
身体は「水分・タンパク質・脂質・ミネラル」の4つの主要成分でできており、「脂肪・骨・除脂肪軟組織」の3要素に分類できます。脂肪はそのうちの一つですが、これらの3要素のバランスが身体にとって大切です。
人間は、食事から栄養を摂取し、体内でエネルギーに変換しています。エネルギーとして消費されなかった分は脂肪として蓄積されます。
体脂肪とは、体内に蓄積された脂肪のことで、皮下脂肪や内臓脂肪を含む呼び方です。身体にとって必要不可欠ですが、蓄積されすぎると、健康へのリスクが高まる可能性もあります。
皮下脂肪
皮下脂肪とは皮膚の下についた脂肪のことで、体脂肪の多くは皮下脂肪です。体温を維持するといった大切な役割を担っています。
身体の表面に近いところにつきやすい脂肪であるため、指でつまめること、女性につきやすいことなどが特徴です。時間をかけて蓄積される一方、一度つくと落としにくいという特徴も持っています。
身体のどこにでもつく脂肪ではありますが、太ももや二の腕、お腹のまわりなど、日常生活ではあまり動かすことのないところにつきやすい脂肪です。
皮下脂肪が増加する原因
皮下脂肪が増加する原因には、下記のようなライフスタイルが考えられます。
(1)炭水化物やタンパク質、脂質などエネルギー量の多い食事を好む
(2)日常的に間食をする
(3)運動をする習慣がない
(4)デスクワークが多く、あまり身体を動かさない仕事に就いている
こうした条件に心当たりのある方は、消費するエネルギー量よりも摂取するエネルギーが過剰になり、皮下脂肪が増えやすいライフスタイルにつながっている可能性もあります。
食事からのエネルギー摂取に対して、活動量が少なく、エネルギーバランスが釣り合わないライフスタイルは、皮下脂肪がつきやすいので気を付けましょう。
内臓脂肪
内臓脂肪とは、内臓のまわりに蓄積される脂肪のことで、胃や腸のまわりにつきやすいのが特徴です。
内臓に蓄積される脂肪であるため、皮下脂肪に比べて体型には変化が見えにくく、一見肥満に見えないのに肥満ということがありうるのが内臓脂肪です。気が付かないうちに蓄積していることもあるので注意が必要です。
皮下脂肪が女性につきやすいのと比較し、内臓脂肪は男性のほうにつきやすい脂肪です。短い期間で変化しやすく、つきやすい分、食事や運動を意識すれば、皮下脂肪よりも落としやすい脂肪でもあります。
また、内臓脂肪は、メタボリックシンドローム始め、健康リスクに影響すると考えられています。内臓脂肪を正確に把握するには、CT検査が必要です。
内臓脂肪が増加する原因
栄養バランスの取れた食事を決まった時間に適度に食べる、いわゆる健康によいとされる食生活とは対照的に、夜遅くに仕事から帰って、食べ過ぎたり、アルコールを飲みすぎたり、早食いをしてしまったりと、不規則な食生活は内臓脂肪の増加につながりがちです。
また運動習慣がない人は、筋肉量が少なく、エネルギー消費も低下するため、内臓脂肪が増えやすい傾向にあります。さらに、食事や運動などにバランスを欠く生活習慣の背景には、個々のストレスも影響しています。
体脂肪率を測定してみよう
体脂肪率とは、身体の中で脂肪が占める割合のことです。体脂肪率は、自身の身体のことを知る上では参考になる指標の一つですが、体脂肪率を測る場合には、内臓脂肪だけでなく皮下脂肪も含みます。
そのため、一般的には、健康との直接的な関連性は認められておらず、体脂肪率が高いからといって健康へのリスクが高いとはいえないとされています。
体脂肪率と計算方法
体脂肪率は下記の計算式で計算できます。
体脂肪率% = 体脂肪量(kg) ÷ 体重(kg) × 100
体脂肪率は体組成計で測定可能ですが、それはあくまで目安値です。一般的な体組成計では、体脂肪の量を実際に測るわけではありません。身体に微弱な電流を流して電気抵抗の値を出し、体重、身長、年齢、性別などの情報をかけ合わせて、推定値を出します。
体脂肪率は、体内の水分に影響されやすいのですが、体内の水分量や分布は時間帯やその時の状態によっても変わります。たとえば、水分補給した後は値が高くなり、運動で汗をかいたり、排尿をしたりした後では低くなります。正確な体脂肪率を測ることが難しいのはこのためです。
また、体脂肪率には明確な基準値があるわけではありません。体組成計のメーカーによっても基準とする数値が異なる場合があります。
一例では、健康的な体脂肪率の目安は、男性で10〜19%、女性で20〜29%とされています。各メーカーの説明書等を確認した上で、増減の目安とするのがよいでしょう。
体脂肪率はBMI(肥満度)とは異なる?
肥満度を示す数値としては、BMIがあります。肥満や低体重の指標として国際的に用いられています。
BMI = 体重kg ÷ (身長m)²
で計算できます。
BMIは、見た目の体格を数値化したものです。BMIが正常値でも体脂肪率は高い「隠れ肥満」の可能性もあるので、注意が必要です。
一方で、BMIが肥満に該当する値を示していても、体脂肪率はいわゆる健康的とされる数値で、体重を減らす必要がないこともあります。特に標準体重に近い人は、BMIだけでなく体脂肪率も参考にすることで、体重を減らす必要があるかどうかを見極めることがポイントです。自身にとってより健康的なバランスを目指しましょう。
体脂肪が高くなる理由
食事から摂取した栄養はエネルギーとして消費されますが、身体が必要としている以上のエネルギーを摂取すると、使い切れずに余ったエネルギーが肝臓で中性脂肪に合成され、内臓脂肪や皮下脂肪などの体脂肪として蓄えられてしまいます。
したがって、日々の活動量に対して、摂取エネルギーが多すぎると、体内の体脂肪が増加し、体脂肪率が高くなります。間食やアルコール、糖質の多い食事や夜遅くに摂る食事、食べ過ぎ飲み過ぎなどの不規則な食生活は、体脂肪の増加につながってしまいます。
また、身体を動かす習慣があまりないという人も、摂取したエネルギーに対し、消費エネルギーが少ないため、余分なエネルギーが体脂肪となります。
体脂肪に関するよくある質問
このように、見た目からも、健康面からも、気になる体脂肪。体脂肪について、よくある質問に答えていきましょう。
Q.体脂肪と体型の変化は?
体脂肪の中でも皮下脂肪か、内臓脂肪かで、健康への影響も異なります。また、どちらの体脂肪がつくのかで、体型にも変化が出ます。
体脂肪のうち、皮下脂肪は下半身に蓄積されやすいのが特徴です。皮下脂肪の多い体型は、その見た目から洋ナシ型肥満と呼ばれることがあります。
一方、内臓脂肪が胃や腸に溜まってくると、お腹がポッコリとしてきます。下半身よりもウエストまわりのほうが大きくなることから、リンゴのように見えます。そのため、内臓脂肪の多い体型はリンゴ型肥満と呼ばれることがあります。BMIの数値では肥満ではなくとも、内臓脂肪の多い隠れ肥満であることもあるので、リンゴ型肥満には注意が必要です。
おへそまわりをCT検査で輪切りにしてみたときに、内臓脂肪面積が100cm² 超えていると、メタボリックシンドロームの診断基準にかかってきます。内臓脂肪面積が100cm² 以上に相当する基準として、腹囲が男性で85cm以上、女性で90cm以上とされています。
Q. 体脂肪と年齢の関係は?
体脂肪率を年代別に見ると、年齢が上がるとともに、体脂肪率も上がっていきます。年齢が上がるにつれて筋肉量が低下し、代謝が落ちるため、脂肪がつきやすくなることも一因です。
加齢とともに男女差も出てきます。
男性は元々筋肉量が多く、体重が重くても体脂肪率自体は低い傾向にあります。そのため、加齢により筋肉量が低下し、体脂肪率が高くなる傾向が、男性では女性より顕著にみられます。
女性は年齢とともに脂肪のつく場所に変化が生じます。若い女性では下半身に脂肪がつきやすく、50代以上では全体にまんべんなく脂肪がつきます。
運動量との関連でみると、50代までは1日の平均歩数は年齢とともに上がっていくという報告もあります。運動量は増えているにもかかわらず、年齢とともに体脂肪率が増加していることがわかります。
適正な体脂肪率をキープするには、年代の特性に応じた食事や運動による生活習慣を身に付けることが大切です。
出典:ドコモ・ヘルスケア「年代別の1日の平均歩数とBMI、体脂肪率に関するからだデータ調査概要」
Q.体脂肪を減らすにはどうすればいい?
体脂肪を減らす方法について、詳しくは「脂肪燃焼のメカニズムとは?おすすめの食べ物と運動を紹介」記事を参照してください。
まとめ
年齢とともに増加する体脂肪ですが、体型の変化や健康に影響することもあります。
男性は、体脂肪の中でも内臓脂肪がつきやすく、加齢に伴う筋肉量の低下の影響を受けやすいのが特徴です。また、隠れ肥満にも要注意です。
内臓脂肪がつきやすい男性に対して、女性は皮下脂肪がつきやすく、とりわけ下半身につきやすのが特徴です。年齢とともに全身に脂肪がつきやすくなっていき、見た目に変化がわかりやすいことから、体脂肪を減らすことは健康だけでなく、見た目の面からも大切です。
食事からの摂取カロリーを抑えて、運動などでエネルギーの消費を増やすことで、余分なエネルギーが体脂肪として蓄えられることを防ぐことにつながります。
体脂肪に気を付けて、身体の内側から外側(外見)まで、健やかに過ごしましょう。