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老後の不安を解消するために「健康」についての意識を持とう!
2021/03/29
「人生100年時代」に備えて準備をはじめよう
歳を重ねるにつれて健康の悩みが増えたり、老後を考えるとお金のことが心配になったりしたことはないでしょうか。
厚生労働省では人生100年時代を見据えた社会にしていくための「人生100年時代構想会議」が開催されるなど、長くなった人生をより充実させる前向きな取り組みもあるものの、「100歳までどう生きようか?」「長生きしたいけど、お金は足りるのか?」と不安になるのも事実です。
出典:厚生労働省「「人生100年時代」に向けて」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000207430.html
アンケートから見る「老後の不安」
老後の不安にはどんなものがあるのでしょうか。日本全国の40歳以上の男女を対象としたアンケートから見ていきましょう。
出典:厚生労働省「平成28年版厚生労働白書-人口高齢化を乗り越える社会モデルを考える-」図表2-1-2
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/16/backdata/01-02-01-02.html
厚生労働省が2016年に実施した「厚生労働白書」の調査では、「老後に不安なこと」の1位が「健康上の問題」、2位が「経済上の問題」という結果でした。40歳以上の多くの人が、老後の健康やお金に不安を抱えていることがわかります。
また内閣府が2018年に実施した世論調査では、18歳以上の日本国籍を有する人に「何歳頃まで収入を伴う仕事をしたいか(したか)」を聞いたところ、「61歳~65歳」と答えた人が3割(30.7%)、「66歳~70歳」と答えた人が2割(21.5%)、「71歳~75歳」と答えた人が1割(9.2%)でした。
つまり、半数以上の人が60歳を超えても働きたいと回答したことになります。
出典:大臣官房政府広報室「老後後の生活設計と公的年金に関する世論調査」
https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000475095.pdf
2019年に話題になった「老後2,000万円問題」。この言葉を知って、老後のお金の不安に拍車がかかった人も多いのではないでしょうか。
老後に健康であることや、お金の備えが十分にあることは人生100年時代において、ますます重要になっていくといえます。
日本人の平均寿命は年々延長傾向にあります。男性の平均寿命が80歳を超え、女性は90歳近くなった現代、個人差はあるものの、誰もが老後の生活設計をしっかり立てておくべきだといえます。
老後も収入を得続けるためには、健康でなければなりません。それでは、健康寿命はどのように延ばせばいいのでしょうか。
延びる平均寿命…健康寿命を延ばすためには?
ご存じの通り、日本は世界有数の長寿国です。2018年の日本人の平均寿命は過去最高を更新し、男性は81.25歳、女性は87.32歳となっています。
一方で、2016年の調査によると日本人の平均寿命と健康寿命の差は、男性では8.84年、女性では12.35年でした。
「健康寿命」と呼べない期間、言い換えれば、一人だと日常生活に制限がある期間が10年前後もあるのです。2010年の平均寿命と健康寿命の差は男性で9.13年、女性で12.68年だったので、2016年の結果と比較すると、6年間で男女ともに約0.3年は「日常生活に制限がある期間」が短くなっているとわかりますが、まだまだ一生健康でいられるとは言い難い数字です。
先述のように、健康寿命とは「平均寿命から寝たきりや認知症といった介護が必要な期間を差し引いた期間」を指します。では、介護が必要ない健康な状態から「要介護」となってしまう原因にはどんなものがあるのでしょうか。
厚生労働省「平成28年 国民生活基礎調査」によると、介護が必要となった主な原因は、1位が「認知症」、2位が「脳血管疾患(脳卒中)」、3位が「高齢による衰弱」です。「関節疾患」や「骨折・転倒」も要介護の原因となっています。
こうした原因を防ぐためにも、健康への意識を高め、高齢になってからも元気に過ごせるための準備をなるべく若いうちから始めておきましょう。
出典:厚生労働省「平成 30 年簡易生命表の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life18/dl/life18-15.pdf
出典:厚生労働省「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000166296_7.pdf
老後も健康を維持・増進するための4つのポイント
健康の維持・増進のために、今日からできる4つのポイントをご紹介します。
ポイント1「食事」 バランスのとれた食事を心がける
バランスのとれた食事を心がけることで、健康の維持・増進が期待できます。
一日に何をどのくらい食べたらよいかは、厚生労働省と農林水産省が策定した「食事バランスガイド」を参考にするのがおすすめです。
より気軽にバランスのとれた食事を取り入れたいときは、「栄養3・3運動」の考え方を参考にしましょう。
「3・3」は「3食・3色」を意味し、「3食」は、朝・昼・夕の1日3回の食事をしっかりとること、「3色」は、毎食「3色食品群」の食品をそろえて食べることを指しています。
「3色食品群」とは、食品を赤色・黄色・緑色の3つに分類したものです。それぞれの働きと食品例は次の通りです。
- 「血や肉をつくる」赤色の食品:肉、魚、卵、大豆、牛乳 など
- 「働く力になる」黄色の食品:ご飯、パン、芋、砂糖、油 など
- 「体の調子を整える」緑色の食品:野菜や海藻、果物 など
たとえば、パンのみの朝食だと「黄色の食品」だけなので、「赤色の食品」から目玉焼きを、「緑色の食品」から海藻サラダを食べることで、栄養素のバランスを整えることができます。
昼食に焼き魚(「赤色の食品」)を食べる場合は、「黄色の食品」としてご飯を、「緑色の食品」として野菜炒めを一緒に食べると3色そろいます。
夕食のメインをステーキ(「赤色の食品」)にするなら、「黄色の食品」としてパンを、「緑色の食品」として生野菜サラダを組み合わせれば、3色バランスよく食べることができます。
緑色の食品は摂取量が少なくなりがちなので、デザートに果物を食べてもよいでしょう。
このように、ひとつのメニューが決まったら、それが主に何色の食品なのか確認し、足りない色の食品を追加するとわかりやすいです。
手軽に栄養バランスを整えられる「3色」を次の食事から意識し、朝・昼・夕の「3食」しっかり食べるようにしてみてください。
ポイント2「運動」 適度な運動を習慣にする
運動を習慣的に行うと、体の機能を高めて生活習慣病を予防できるといわれています。
ただし、過度な運動は腰痛といった関節痛や循環器系の合併症を引き起こす危険性もあります。
せっかく健康のために運動するのですから、安全で効果的に行いたいものです。そこで、安全で効果的な運動のための6つのコツを知っておきましょう。
運動における6つのコツ
- トレーニングの内容・目的・意義をよく理解し、積極的・意識的に取り組む
- 有酸素能力・筋力・柔軟性をバランスよく高めるようにする
- 目的にあった機能(筋力・有酸素能力・柔軟性など)を優先的に高める。健康づくりでは有酸素運動と、太ももなどの大きな筋肉のトレーニング・ストレッチが有効
- トレーニングの実施内容は自分の能力に合わせて、無理のない範囲で行う
- 体力・筋力の向上に合わせて、運動の強さ・量・内容を徐々に高めていく
- 運動プログラムは、ある程度の期間、規則的に繰り返すようにする
上記のコツを意識しながら、運動を日常生活のひとつとして習慣化していきましょう。
ポイント3「睡眠」 正しい知識を身につけて良質な睡眠をとる
睡眠には、心身の疲労を回復する役割があります。ただし、睡眠が効果を発揮するのは、睡眠の質がよく、適切な睡眠時間だった場合です。反対に、睡眠の質が悪化したり、睡眠時間が不足したりすると、健康上の問題や生活への支障が生じてしまいます。
良い睡眠を知るためには、厚生労働省が策定した「健康づくりのための睡眠指針 2014」が役立ちます。 「健康づくりのための睡眠指針 2014」には、以下にご紹介する「睡眠 12 箇条」を軸に、健康管理につながる睡眠に関する情報がわかりやすくまとまっていますので、ぜひ参考にしてください。
睡眠12箇条
- 良い睡眠で、からだもこころも健康に。
- 適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。
- 良い睡眠は、生活習慣病予防につながります。
- 睡眠による休養感は、こころの健康に重要です。
- 年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を。
- 良い睡眠のためには、環境づくりも重要です。
- 若年世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ。
- 勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を。
- 熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠。
- 眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない。
- いつもと違う睡眠には、要注意。
- 眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を。
出典:厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針 2014」
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000047221.pdf
毎日のことなのに、意外と睡眠の知識を学んだ経験がない方もいるのではないでしょうか。良質な睡眠のために、まずは睡眠についての正しい知識を身につけましょう。
ポイント4「生活習慣」 規則正しい生活を送る
健康で長生きしている人たちの共通点として、バランスのとれた食事や適度な運動と休養・睡眠を心がけていることが挙げられます。理想的な食事・運動・睡眠の3つを意識すると、自然に規則正しい生活を送ることができます。
そして、趣味や仕事をもって意欲的に活動していることも、健康で長生きしている人の特徴です。
規則正しい生活を送ることで健康を維持し、趣味や仕事をいつまでも続けられる元気な長寿を目指しましょう。
老後の不安解消のカギは「健康の維持・増進」
老後の不安としてトップに挙がる「健康」。健康を維持・増進させることは、一朝一夕には叶いませんが、早くから健康のための取り組みを始め、長期的に継続することで、「老後も元気に過ごせる」という自信につながるはずです。
「老後も健康を維持・増進するための4つのポイント」では、健康のためにやっておきたい、生活習慣の改善ポイントをご紹介しました。
元気に自立した生活をできるだけ長く続けるためにも、「まだ先のこと」と思わず、今日から健康的な生活を意識してみてください。